プロダクトマネージャーの仕事/スキルとエンジニアとのスキルギャプ
デブサミ2017でパネルディスカッション形式で登壇させていただいた。
プロダクトマネージャーの仕事と必要なスキル
- 市場の分析
- STP(セグメンテーション/ターゲティング/ポジショニング・コンセプト)
- 製品要求の定義
Webの製品開発には、初めて市場に導入する際のような大きな粒度の仮説検証もあれば、成長フェーズの少し小さな粒度の仮説検証もある。どんな粒度でも結局は市場を分析し、その中で同じような悩みや問題を抱えるユーザーセグメントに切り、どのセグメントを優先して扱うかをターゲティングし、優先セグメントの本質的な課題設定とその解決策を価値として提案するプロセスを経る。プロダクトマネージャーにとってそのアウトプットが「製品要求」である。
また、プロダクトマネージャーのスキルについても言語化を試みた。上記の仕事をこなす為に必要なスキルとして定義している。この辺りは漏れもあると思うし、製品ドメイン特有の知識も必要だとは思う。ぜひ指摘してほしい。
- 市場分析 → STP:マーケティング力、分析力、課題解決力
- 製品要求の定義 → 具体化:UX/UI基礎力、開発運用ノウハウ
- 施策評価、業績評価:財務会計基礎知識と評価力
- すべてのプロセルに必要スキル:巻き込み力
このように定義するとプロダクトマネージャーはマーケターであることがわかる。プロモーションを担当しているマーケターは市場分析>STPを経て、広告広報などのコミュニケーション戦略がアウトプットになる。要はアウトプットが製品なのかコミュニケーションなのかの違いで、どちらも顧客の課題を正しく掴み、解決策として新しい価値提案を行うという意味ではマーケターである。
エンジニアとのスキルギャップ
次にやっと本題であるエンジニアからプロダクトマネージャー へのキャリアについて考えていきたい。上記のプロダクトマネージャースキルの中でエンジニアなら持っているスキルをリストアップしてみよう。
たったこれだけ。。。初めからわかっていたことではあるが、エンジニアとプロダクトマネージャーは全く役割や求められるスキルが違う。要するにジョブチェンジなのだ。0からキャリアをスタートさせるぐらいの覚悟がないとできない。エンジニアの延長線上にあるキャリアではない。ただ、開発運用ノウハウを知っていて同じ言葉でエンジニアと話せること、SQLを使えるということは、他の職種から見るとかなりハードルが高いので、それだけでもかなりのアドバンテージと捉えるべきか。
ソリューション志向のエンジニアがPMに向いてる
- 蓄積された技術力が一定ある
- 技術は課題解決のための手段という強い認識がある
- そもそも課題解決能力が高い
- 本質的な価値を追求するあまり、自分で分析やヒアリングをしてしまうような能動性をもっている
- ステークホルダーへの説明責任を果たしながら、チームメンバーへのも説明し、周りをうまく巻き込んでいけるリーダーシップをもっている
まとめ
- エンジニアからプロダクトマネージャーで求められるスキルにはかなり大きなギャップがある
- ソリューション志向のエンジニアはプロダクトマネージャーの素養がある
- ソリューション志向のエンジニアの中で、さらにビジネス感度やデザイン感度が高いレアエンジニアは、さらに高い素養がある
(番外編)他職種からプロダクトマネージャーへのキャリアを考察
スライド
参考文献
プロダクトマネージャーを目指す人にはぜひ読んでほしい一冊。大切なことがたくさん書いてあります。